2004/7 半身(サラ・ウォーターズ)

 

読書ノートをつけはじめて1ヶ月。毎月の纏めに、ベスト本の紹介をつけてみることにしました。記念すべき第1回目の第1位は、新進気鋭のサラ・ウォーターズ

 

1.半身サラ・ウォーターズ

本来はひとつであった存在が引き裂かれ、一旦出会ったら運命的に引き寄せられることになる存在が、互いの「半身」。若い女囚シライナに出会い、彼女を自分の半身と信じていく令嬢マーガレットの悲劇が、日記の形で綴られていきます。オカルトかと思ったら、意表をついて、思い切りリアリスティックな結末。やってくれるね。^^

 

2.あしたのロボット瀬名秀明

遠い未来、人類が滅んだ世界で、ロボット仲間に言い伝えられる「アトム」とか「正義の味方」というキーワードを手がかりに、自分のルーツを探しに出た少年ロボットがたどりついたのは、遠い昔に廃墟となった「手塚治虫ワールド」。ロビタやチヒロに囲まれて、カプセルの中に眠るのはアトム。はたしてアトムは完成されていたのでしょうか?

 

3.ヒットラーの防具(帚木蓬生)

ヒットラーの特別護衛官となった、ドイツ大使館付駐在武官の日本人。ナチスに共感を感じていた彼は、その実態を知るに連れて失望を深めていきます。加えて、祖国日本に対して警鐘を鳴らすこともままならない無力感。ベルリン陥落の日、市民の犠牲を見殺しにして首都を脱出しようとするヒットラーに対して、彼がとった行動とは・・。

 

次点

豆腐小僧双六道中ふりだし (京極夏彦

 

その他今月読んだ本

・アップ・カントリー (ネルソン・デミル)

・ICO-霧の城 (宮部みゆき

・プレイ (マイケル・クライトン

水滸伝13 (北方謙三

・いぬはミステリー (アシモフ

 

2004/8/3